チューナーの表示

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 楽器を弾くにはそのまま直ぐに鳴らせる楽器と、直ぐには鳴らせない楽器との二種類があります。残念ながら箏や三絃を用いて曲を弾くには正しい音に調弦しなければ成りません。そんな事から前まではお弟子さんに調絃の仕方を教えるのに苦労していました。単純にここでは正しい音と言っていますが、正しい音には様々あるのをご存知でしょうか。

 現在使われているチューナーはオート クロマティック チューナーと呼ばれるタイプが主流です。つまりチューナーが感じた音にチューナー自らが判断してその違いを表示してくれます。
調弦する人はチューナーの表示に従って高いとか低いを簡単に判断できます。更に音が合いますと親切にその事を表示で教えてくれる機能がありますので便利です。しかしこの時に合わせる音が必ずしも正確とは限らない事を知っていますか。

 付属の説明書にはセントと呼ばれる単位の言葉が使われていますが、半音は100セントでイチオクターブは1200セントと書かれてあります。これは半音を100に分けた単位ですが、パーセントの平均分割とは異なります。もしこれがパーセントであれば最初の低い1%目と次の半音に近い99番目の高い1%は同じ事に成ります。
しかしセントの場合では最初の1セントよりも最後の1セントの方が実質値が大きく成ります。つまり隣同志の1セントでも違うのです。その違いは後の部分で表示して置きました。これは440HzのA音がイチオクターブ上がるごとに880Hz、1760Hzと言う譜風に二倍ずつ増して行く事から来ます。

 例えば880HzのA音に音をきっちり合わせるには当然880Hzに誤差無くぴったり合わせなければ成りません。これを音の合った時の表示に用いると困った問題が起こります。ぴったり合う点は880Hzの一点しかなく、この値で表示される機会が極端に少なく成ってしまいます。その結果正確に合ったと言う表示が出ない事に成りますので、このチューナー壊れているとメーカーにクレームが集まります。
それでは困る事から正しい音に音幅が加えられました。その規準単位と成っているのが1セントなのです。大抵のチューナーは誤差を1セント内に感じた時に音が合ったと表示させるように設定しています。
では880のA音の場合この1セントの違いはどの程度に成るのでしょうか。
  低い時には 879.4918Hz  (誤差 0.508161Hz)
  高い時には 880.50845Hz (誤差 0.508455Hz)
つまり879.4918Hz~880.50845Hzの範囲内に、調べる音が含まれた時だけに音が合ったと機械が表示します。それから同じ1セントでも誤差を見ると違う事が解ります。

 現代人ではチューナーで調弦された楽器を用いて一つのメロディーを奏でたのを聞いても不思議に感じる人は少なく成って来ています。ところが合奏等で同時に音を合わせる場合には不都合が起きて来る事を知っていますか。つまりチューナーが尤も低く感じた音と、尤も高く感じた音との差は最大時で1.016616Hz近くにまで成ってしまいます。これはチューナーの表示を見ながら音を調弦した時に避けられない音の誤差の最大値です。勿論この差の違いを耳で感じるかどうかは試して見なければ判りませんが、結論から言うと個人差と言う事に成ります。
音の誤差を一番感じる条件は二つの音源しか無い時です。合奏するメンバーが多ければ多い程逆にその誤差が判りづらく成ります。しかし聞こえて来る音に音幅の厚みを感じる事は避けられません。それよりもチューナーを用いないで大幅に狂った調子の箏を使って大勢の合奏する事は環境破壊の音公害として近所迷惑に当たるかも知れません。
また初心者の場合にはチューナーを用いて楽器の調弦をしてくれた方が安心していられます。使う人の状態や程度によってチューナーはとても便利な道具だと言う事ができます。しかしその道具の特性を知らないでいると誤った結果を生み出してしまいますのでご注意ください。

チューナーの表示” への1件のコメント
  1. 佐藤(吉) より:

    コメント送信欄が日本語に直ってよかったですね、弘幸さんいつもありがとうございます。
    投稿記事をお読みくださった方はコメントや質問を送ってください。
    皆さんも投稿記事をどんどん書いて投稿してください。特に役員の方はがんばってネ。
    それから文化協会の三曲ページのリンクが切れていました。調べて見ると文化協会の他の加入団体のリンクも切れています。そこで調布ドットコムにメールを送って置きました。いつまでも直りませんでしたら門伝さんよろしく。

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